薬剤管理自動化マガジン

2017年02月号 vol.4

テキサス子供病院での子供向け薬品トレーの管理方法

2017年02月23日 09:40 by kitcheck
2017年02月23日 09:40 by kitcheck

薬剤キットの回収・補充の自動化で効率と安全性が改善されました。
    状況  | 間違いを発生しやすい手作業の解消
テキサス子供病院はテキサス州ヒューストンにあり、600を超える病床を持つ全米最大の独立系の子供専門病院であり、小児科界のリーダーの立場にあります。
 
当病院の薬剤科のスタッフは手作業に委ねている多くの作業で間違いが発生するリスクが増加する事に懸念をしていた。
薬剤科は基本として患者の安全と投薬の使用の正確さを推進する立場にありました。 幼い脆弱な患者が殆どであるので、改善を進めて患者の安全を確実なものにする事が最優先課題でした。
またもうひとつの定常的な課題は手作業や繰り返し作業を機械化して人員と施設の効率化を進めなければならないという点でありました。
キットチェック導入前は、各薬剤のコード別に仕切られた箇所に薬剤科の専任者が薬剤キットを手作業で再包装して再補充をしていました。
そして薬剤師が全ての薬剤を確認し、有効期限の管理規定に従いチェックしなければならなかった。それに加え、キットの状態、場所を記録する為データを手入力しなければならなかった。
結果として全体のプロセスは定常的に確実に行う事は困難で、間違いを発生させる非常に大きな要因に成りかねなかった。

 
 
テキサス子供病院のスタッフはたった1週間のキットチェックの使用で回収・補充作業の著しい改善を目のあたりにしました。
薬剤師が中心になり薬剤科の時間削減を明確にするため、集中的な時間調査が行われました。
その結果、以前の手作業とキットチェックによる新たな回収、補充手順と比較してトレー当り96%もの時間短縮が出来た事が判明しました。

キットチェックを定常的に使用する新たなプロシジャーではアプリケーションからのレポートを参照して期限切れの薬剤を含むキットを積極的に発見し再補充しています。
このレポートの効果は使用履歴から薬剤の不足が発生しない様に在庫の最適化などにも活用しています。そればかりか、システムは新たな薬剤にタグをつけた瞬間からその薬品が回収対象かを直ちに見分ける事ができます。
そしてシステムは院内全てのトレーにある回収対象薬剤を仮想的に取り払います。

スタッフは300キットに対して9,000枚を超える薬剤にタグを貼付けています。
キットは救急用カートにも使われキットチェックのRFIDによって管理されています。 
"キットチェックへの移行には2~3日しかかかりません、そして以前の労力に依存する手作業中心のプロセスから脱却できたことに感謝しています。”と、述べています。

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