セントリタ・メディカルセンターの薬剤師は精神的なフラストレーションを感じていた。薬剤師は毎日2時間もの時間を掛けて薬剤トレーの薬品の使用期限の重複チェックを行わなければならなかった。"私たちは本来の医療行為以上の時間を間違いがないようにする事に費やしている。この時間を外来患者や臨床投薬などに使うべきである。”と、リサ・ブラディ主任薬剤師は話しています。
セントリタ・メディカルセンターはオハイオ州リマにある425床を持つ病院で236の薬剤トレーを使い回している。救急用トレーは使用したフロアーから薬局に戻されてきた後、専任の職員が使用した薬剤リストを見てどの位補充するかを決めていた。また職員は手作業で有効期限をみて期限切れに近い薬剤を交換していた。 そしてその後、薬剤師がトレーの薬剤に間違いがないか見回してチェックをしていました。
その上、60日毎に全ての薬剤トレーは期限切れ薬剤処理規定に従い検査をしなければならなかった。
この作業はフロアーを行ったり来たりしなければならず、トレー当り30分近くも時間が取られていました。
79.6%の時間短縮と初年度75%のROI
セントリタはこの結果を2015年半期のASHP(米国病院薬剤師会)総会で発表しました。 2014年10月に、236トレーから始めたセントリサ病院では、キットチェックで5,500を超える薬剤トレーの回収、補充に使用し、薬剤科の作業の79.6%をカットする事ができました。
以前の手作業から自動化に変わる事で730時間を節約でき、薬剤師時間では1/3の人員追加に相当する。 これによりオハイオ州の薬剤委員会はキットチェックを使う事で薬剤師による再検査手順を省くことを承認しました。
セントリタは有効期限切れ廃棄薬の管理でコストを削減できただけでなく、補充の際の間違いを最小限にする事ができました。
全体では初年度のROIは75%であったが、今後7年間で90%のPOIを想定している。
また、セントリタはキットチェックを使い、院内のトレーの所在を正確に追跡することができるようになり、薬剤トレーのプロセスの向上、使用期限管理、回収措置などに大きな助けになりました。
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